私は普段、暗号資産の自動売買ボットを開発しているエンジニアです。先日、メインで使用する取引所のAPIをBinanceから他の選択肢に乗り換えるか真剣に検討する必要があり、Binance・OKX・Bybitの3社のリアルタイム板情報(オーダーブック)APIを徹底的にベンチマークしました。本日はその測定結果と、API未経験の初心者でも再現できるテスト手順をすべて共有します。

この記事で分かること


1. 板情報APIとは何か?初心者向け基礎解説

板情報(オーダーブック)とは、「今いくらで買いたい人が何人いるか・売りたい人が何人いるか」を一覧化したものです。リアルタイムAPIを使うと、この板情報が更新されるたびに自動売買botへ通知が飛んできます。

私はかつて、取引所が提供するWebSocketエンドポイントに接続し、JSON形式のデータを毎秒数十件受信する仕組みをbotに組み込みました。WebSocketはHTTPのように何度も接続し直す必要がなく、一度繋げば常時データが流れてくるため、板情報の取得に最適です。

初心者がつまずきやすい3つの専門用語を先に整理します。

2. 3つの取引所のAPIエンドポイント早見表

主要暗号資産取引所 板情報APIの基本仕様比較
取引所 エンドポイント 認証 レート制限 対応深度
Binance wss://stream.binance.com:9443/ws 不要(公開情報) 5秒で100メッセージ 5 / 10 / 20段
OKX wss://ws.okx.ws:8443/ws/v5/public 不要(公開情報) 1秒で480メッセージ 1〜400段(5刻み)
Bybit wss://stream.bybit.com/v5/public/spot 不要(公開情報) 1秒で100メッセージ 1〜200段(1刻み)

エンドポイントの文字を見るだけでは遅延の差は分かりません。次のセクションで、私が実際にコードを実行して測定した数値を公開します。


3. テスト環境の準備(所要時間:約10分)

3-1. Pythonのインストール確認

ターミナル(macOSは「ターミナル.app」、Windowsは「PowerShell」)を開き、次の