私は都内で暗号資産のクォンツBotを運用している個人開発者です。先日、あるHFT案件のバックテストを回したところ、わずか3日間でTardisのPremium枠とKaikoのStarter枠を両方使い切り、最終的に$1,247.83の請求が発生しました。その瞬間、私は「ティックデータをLLMに要約させてアラート記事にする」という従来の発想を捨て、「ティックデータ取得コストそのものを構造から見直す」方向に舵を切りました。本記事は、私が実際に両社のAPIドキュメントを読み倒し、ベンチマークを取り、コミュニティの評判を集計した上でたどり着いた結論です。
ユースケース:EC×暗号資産アラートの急成長スタートアップ
私のクライアントは、暗号資産のボラティリティをリアルタイムで監視し、ECサイトの価格戦略に自動反映するAIシステムを作りたいと考えています。具体的には「BTC/USDTの先口流動性が3秒以内に5%急変した際、Slackに日本語でアラートを出す」という要件です。このレベルの意思決定には、ミリ秒精度のティックデータと、低遅延のLLM推論の両方が要ります。Tikcer側はTardis・Kaikoが事実上の二択、推論側は今すぐ登録で使えるHolySheep AIを組み合わせるのが、2026年時点で最も費用対効果の高い構成でした。
Tardisとは
Tardis(tardis.dev)は、2019年創業のチェコ拠点のクリプトマーケットデータ提供会社です。Binance、Bybit、OKX、Coinbaseなど40以上の取引所のraw tick(板・スナップショット・約定)をS3互換ストレージで提供するのが最大の特徴です。2026年3月時点で提供中の主要プランは以下の通りです(すべて税抜・月額)。
- Free:$0.00(1シンボルあたり最新30日のminitickerのみ、商用利用不可)
- Standard:$249.00/月(HTTP API + S3、1シンボル/日上限約$0.14相当)
- Premium:$999.00/月(全取引所アクセス、リクエストレート60req/min)
- Enterprise:個別見積もり(最低$5,000.00/月から)
Kaikoとは
Kaiko(kaiko.com)は2014年創業のパリ拠点の機関投資家向けデータプロバイダで、TradFiの顧客比率が極めて高い点がTardisと異なります。サービスには「Reference」「Market」「Indices」「Yield」の4系統があり、ティック相当のOrder Book L2データはMarket系の「Tick History Plus」に含まれます。料金体系は非公開が基本ですが、公開見積例として以下のレンジが業界で知られています。
- Tick History Plus Starter:$1,250.00/月前後(年間契約の場合)
- Tick History Plus Pro:$4,800.00/月前後
- Enterprise:$25,000.00/月以上(Redistribution契約含む)
機能・価格・遅延の3軸比較表
| 項目 | Tardis | Kaiko |
|---|---|---|
| 創業 | 2019年(チェコ) | 2014年(フランス) |
| 対応取引所数 | 40+ | 100+ |
| 最古データ | 2017年〜 | 2009年〜(一部) |
| Order Book L2 | ✓(要Premium) | ✓(要Plus以上) |
| 最小粒度 | raw tick | raw tick / aggregated |
S3エクスポート
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